just one more...
お婆様は言いました。
「just one more...」
AM5:15に設定されている体内時計が鳴る。
お婆様は目を覚まし、ゆっくりと重い腰を持ち上げ、リビングへ向かう。
猫も起き上がり、ぐーっと伸びをして、のそのそとお婆様の後を追う。
猫はお婆様に追いつき、足にすり寄せる。
お婆様は構う様子もなくリビングへ、カレンダーを一枚破る。
お婆様は今日のカレンダーを見た後、助けを乞うよう猫を見る。
猫がやけに寂しそう。
いや、違う。
きっと、お婆様が寂しいんだ。