just one more...Ⅱ
お爺様には好きなことがあるんだ。
それは、
お婆様を喜ばせること。
お婆様にサプライズをして、
その反応を見るのがどうしようもなく好きなもんで、
毎年決まったあの日にサプライズするんだけど、
つい無理してサプライズしちゃうから、
毎年、次の日の26日は寝込んじゃうほど。
2年前は、何したっけ
あぁ、そうだ。
雪のお城をこっそり作ってプレゼント。
季節がすぎたら、溶けちゃったけどね。
去年は、
手作りの煙突付きの暖炉と猫。
3人で暖炉の側でうたた寝するのがそれはそれは幸せで。
今年は...
just one more...
お婆様は言いました。
「just one more...」
AM5:15に設定されている体内時計が鳴る。
お婆様は目を覚まし、ゆっくりと重い腰を持ち上げ、リビングへ向かう。
猫も起き上がり、ぐーっと伸びをして、のそのそとお婆様の後を追う。
猫はお婆様に追いつき、足にすり寄せる。
お婆様は構う様子もなくリビングへ、カレンダーを一枚破る。
お婆様は今日のカレンダーを見た後、助けを乞うよう猫を見る。
猫がやけに寂しそう。
いや、違う。
きっと、お婆様が寂しいんだ。
君と私のはてなブログ
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ここでは、
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あなたの心の中で咲く
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ヒューヒューパチパチパチピュロロロロドーーーーン...gagagaga...ドンガラガッシャーン